新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍晋三首相が全国の小中高校に休校するよう急な要請をしたことに対し、国民世論が割れる事態になっている。
自民党内でも異論が多かったとの報道も出ているが、首相を後押ししたものは何だったのだろうか。
自民党内では、否定的意見が多かったというが...
安倍首相の休校呼びかけについてどう思うか、ヤフーニュースが2020年2月28日から「みんなの意見」コーナーで始めたアンケート調査では、意見がくっきりと分かれた。
同日19時現在で投票があった約10万人のうち、「妥当」と答えた人が56%、「妥当ではない」と答えた人が41%になっている。妥当がやや多いものの、賛否が拮抗している形だ。
安倍首相は、27日にあった政府対策本部の会合で、すでに休校要請を行った北海道などの取り組みを示し、「多くの子供たちや教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクに備える」と同様な休校要請を表明した。
この日は、日本医師会の会長が安倍首相に直接会って、地域の感染状況などに応じて各学校の休校を求めるよう要望書を手渡していた。各メディアの報道では、このことも決断の背景にあったとしている。
とはいえ、報道によると、自民党内では、一部幹部を含めて否定的な意見も多かったという。休校にした場合の補習はどうするのか、共働き家庭をどう支援するのか、など「見切り発車」による混乱の懸念があったためだ。
自民党や公明党に休校要請などの知らせがあったのは、安倍首相の表明直前だったといい、「首相の政治判断」で官邸が党内などの異論を押し切った形だと報じられている。