「20年くらい野球をやってきたので少しゆっくりしたいなと」
背番号「124」は支配下契約を勝ち取るためファームで再出発した。67試合に出場し打率.217、3本塁打18打点をマーク。レギュラーシーズン終了後の秋季キャンプに参加し、育成契約更新の可能性を残したが、現実は厳しかった。10月24日に球団から契約解除の報を受けた。それでも現役にこだわった森本氏は11月に行われた12球団合同トライアウトに参加。だが、ここでもNPB球団から声がかかることはなかった。
日ハムを退団後、独立リーグや社会人野球から誘いがあったというが、NPB球団で野球のキャリアを終わらせたいとの思いが強く、25歳でグローブを置くことを決めた。自称「ニート」と自嘲気味に話す森本氏は現在、地元に戻り、自身のセカンドキャリアにどのように向き合うべきか自問自答の日々を過ごしているという。
「今は特に何をすることなく自分探しですね。20年くらい野球をやってきたので少しゆっくりしたいなと。将来的に何をしたいのかと、よく質問されますが、それがないんですよね。なのでこの時間(講義)で見つけたいと思っています」
森本氏は、元中日の橋爪大佑氏の紹介によって日本営業大学の存在を知ったという。セカンドキャリアを支援する目的で設立された学校に興味を持ち、同じ歳で、自身と同じく昨シーズン限りで日ハムを退団した森山氏を誘って入学した。セカンドキャリアについて悩んでいたという森山氏はこの日の講義を終え、「高校、大学と勉強してきましたが、社会で実戦できる授業ですので勉強になります」と率直な感想を述べた。