新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大により、消毒用アルコールまでも需要が急増して品薄傾向にある。
マスクに加えて消毒用のアルコールまでもが入手困難になると伝えられると、アルコール度数の非常に強いポーランドのウォッカ「スピリタス」を消毒液の代替として買い求める需要までも増えている。流通状況や、本当に消毒効果はあるのかを取材した。
2月上旬から国内注文増加
消毒用アルコールが薬局やネットで品薄状態になると、「スピリタス買って消毒液を作った」「スピリタスを買いに行ったら品切れ」といった投稿がネットに出始めた。
スピリタスはアルコール度96度と、世界最高度数の酒である。日本ではポーランドのポルモス・ワルシャワ社製のものが有名だ。これに水を加えて即席の消毒液にすれば、手指の消毒に使える、という風説も出回っている。
J-CASTニュースが2020年2月25日、ポルモス・ワルシャワ社からスピリタスを輸入・販売している酒類の専門商社のミリオン商事に取材を行うと、2月上旬頃から国内での注文が増え、供給が追い付かず品切れ状態の店舗もあるとのことである。
酒類も扱っている「ビックカメラ」では全店舗で「在庫無し」の状態が続いており、4月中旬まで入荷は見込めないと取材に答えた。編集部の近隣で、スピリタスの取り扱いのあるスーパーも記者は覗いたが、ここでも品切れとなっていた。