所得税の未申告問題で謹慎中だったお笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実さん(44)が、2020年2月24日に芸能活動への復帰を発表した。
復帰に際し、吉本興業は「徳井義実は活動自粛後、今回の件を重大な問題として捉え、猛省し、関係各位の協力、指導のもとにすべての納税手続きを完了いたしました」とする声明を発表。これに加え、同日には徳井さんの復帰を伝える記事や、ロングインタビューがYahoo!ニュース個人で配信されるなどしたため、ネット上ではさまざまな声が上がっている。
吉本興業に念のため聞いてみると...
ネット上では、徳井さんの復帰が早すぎると非難する声、また、お帰りなさいと復帰を喜ぶ声など、徳井さんの復帰時期は適切だったか否かについての声をはじめとし、多種多様な意見が噴出している。そんな中、これらの声に交じって上がっているのが、「今年の確定申告はもうちゃんと終わってるのかどうかだけが猛烈に気になる」といった声だ。
確かに、24日に発表された吉本興業の声明を見ると、「すべての納税手続きを完了いたしました」という文言があるものの、「すべての納税手続き」という表現が、昨年問題になった分だけなのか、直近2019年分の所得税の確定申告(受付期間は2020年2月17日~3月16日)を含むのか、やや判然としない書き方になっている。
そこで、J-CASTニュース編集部は吉本興業の広報担当者に取材を実施。その結果、「2019年分を含むものです」との回答があった。
ルーズな性格を変えられるのか
最新の確定申告である2019年分についても申告が終わっていることが分かった徳井さん。もはや税金に関して後ろ暗いところはなくなったわけだが、それでも、世間の目は厳しい。それは、徳井さんが未申告の原因として挙げていた自身のルーズすぎる性格だ。
徳井さんは問題発覚直後である2019年10月23日の深夜に開いた記者会見で、「想像を絶するだらしなさ」といった表現を使って、未申告分が累積してしまったと説明。未申告になった理由が自身の「だらしなさ」という、それこそ「想像を絶する」説明だったが、一方で芸人仲間らが徳井さんの「だらしなさ」を示すエピソードを紹介するなどし、一定の理解を得るに至った。
しかし、復帰発表後のネット上の意見を見てみると、今度はその発言が復帰の邪魔になっているようにも見える。というのは、未申告の原因が徳井さんの「性格」が原因にあるならば、本当に心を入れ替えないと、あるいは「また」――と思われかねない。事実、徳井さんは復帰の際の声明で、以前とは別の税理士と顧問契約を結んだことを明かしているが、それに対しては、
「元々の税理士が匙投げだほどのルーズさだぞ? 新しく税理士迎えたところで何とかなる問題か?」
といった指摘は多い。
とはいえ、前述のYahoo!ニュース個人での芸能記者・中西正男氏のインタビューで、「いつか『あ、こいつ少しは人間として信頼できるようになったかもな』と思ってもらえるように、一歩一歩進むしかない」と殊勝に語った徳井さん。カギを握るのは今後の積み重ねだ。来年も、確定申告はお早めに。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)