都立高の入試倍率「低水準」 「私立実質無償化」で来年はどうなる?

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統廃合の行方

   現在、都立高に通う生徒の授業料は、「高等学校等就学支援金」制度によって無償化されている。また、私立高の授業料については両親の年収によって支給額は異なるが、授業料の一部に充てられるよう「補助」されている。ただ、もともと授業料が高い私立高の場合には、支給額との差額を両親が負担する必要があった。

   それが、2020年4月からは授業料の支給額が上限39万6000円に引き上げられた。ただし、「年収590万円未満」(両親、高校生、中学生の親子4人家族で、両親の一方が働いている場合の目安)に限る。

   授業料の最高額の玉川学園高等部の場合は94万5000円も足りないが、平均額の46万6708円とは7万708円の差。最低額の錦城学園と日本体育大学桜華の授業料は実質的に「無償化」されることになる。さらに、こうした「高等学校等就学支援金」制度とは別に、東京都では年収590万円以上の世帯に対しても助成金を出している。

   一方、都立高は2003年に学区制の廃止などの入試改革に取り組むと同時に、高校の統廃合に取り組み、生徒を確保してきた。ただ、その半面、日比谷や戸山、小石川、九段(中高一貫校)、国立といった、かつての名門校や進学校と、他校とのあいだで人気を二分する事態にもなっている。

   今後ますます「都立高離れ」が加速しそうで、統廃合が進みそうだ。

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