今後はAI導入も視野
ただし、この分析手法には課題もある。
例えば、明示的に言及していない投稿を拾えなかったり、分類にバイアス(偏見)が混ざりやすかったりだ。
前原さんは今後、ネット上で協力者を募るなどして複数の目を入れたり、AI(機械学習)による自動判別を検討したりしていくとする。AIの欠点としては「当てこすり」など分類が難しい文章もあるそうだ。
※前原さんはソースコード共有サイト「GitHub」で、分析手法を公開中。 https://github.com/shioshio38/flaming_analysis ツイッター(@shioshio38)でも、データ分析に関する情報を発信している。
ネット上の投稿分析は、メディアでの活用も進んでいる。
産経新聞の記事「視聴率好発進の大河『麒麟がくる』 高評価7割 『大塚』さん登場に歓喜 AIでSNS解析」では、NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の初回放送を分析した。
ツイッターに発信された「麒麟がくる」を含むツイート約2万件を基に、米グーグルのAIを使って「高評価」「中立」「低評価」の3つに分類すると、高評価は7割に上った。
ネットメディア「ねとらぼ」でも外部のマーケティングツールを使い、
「『吉田兼好も嫌がってた』『酔っ払いと絡みたくない』 若者中心に『忘年会スルー』賛成」
「嵐・二宮さん結婚、ネット上では7割がポジティブな声 キーワードは『幸せ』『タイミング』」
などSNS上のデータを駆使し、視覚的に伝える記事が増えている。
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)