日産新社長、いきなり正念場 「想定超え」業績悪化に新型コロナ...道のり厳しく

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最大の市場にして有力生産拠点・中国

   追い打ちをかけることになりそうなのが、新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が滞っている中国だ。日産にとって中国は新車販売台数の3割を占める最大の販売市場でもあり、世界有数の生産拠点でもある。生産・販売の両面で目下ブレーキがかかっているが、影響額の大きさを把握するまでに至っておらず、下方修正した2020年3月期連結業績予想には新型ウイルスの影響を織り込んでいない。1年間を通した決算では現在のところ黒字を見込んではいるが、今後の中国次第で業績の一段の下方修正に追い込まれかねない状況だ。

   日産は2019年7月、全世界の従業員の約1割に当たる1万2500人を削減して、生産能力も約1割減らすリストラ計画を発表した。今回、内田氏は記者会見で、追加のリストラ策の検討に着手したことを明らかにした。2020年5月に中期経営計画の見直しと合わせて発表する。ゴーン前会長の「呪縛」に加え、新型ウイルスの影響も経営に重くのしかかっており、日産の本格的な業績回復に向けた道のりは、さらに厳しいものとなっている。

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