情報の確認に動くことになった「ある言葉」
「自己負担8万円」が独り歩きしたことは、発信源である女性が看護師の母親の言葉を信じ込み「しばらくデマだとは思わなかったのが原因です」と強く反省する。
「いくら『それはデマです』『この情報を見てください』と言われても、病院に勤める母親がこう言っているんだからそれは違うんじゃないか、病院によって違うんじゃないか、そう思い続けて耳と目に蓋をしました。時たま医療従事者、関係者(というユーザー)からの『これは本当です』という肯定意見を目にし、余計に意志を固めることになりました。この時の不安もツイートしています」
女性は誤りに気付く前の18日未明、「デマと言われても仕方ない書き方をしているのは重々承知しています」「正直に言って怖いです...」などと投稿。その後いったん発信をやめたが、意見は飛び交い続けた。「一般人のアカウントや政治アカウント、公式アカウントと医療従事者アカウントも入り乱れ、本当に地獄絵図でした」。そうした中、ある言葉をかけられたことで、情報の真偽を確かめることを決めた。
「『人殺し』と言われました。『お前のデマで人が必ず死ぬぞ。お前は人殺しだ。人殺し!』。今は削除されたみたいですが、確かにこう言われました。これだけは中々に堪えたので覚えています。言われて当然の事をしたのですけどね...。
それが、私が耳と目から蓋を外す動機になりました。まず、逃げていては駄目なんだ。正直に向き合おう。行動に移そう。そう思ったのです」