なぜ日本人ボクサーはタイで勝てないのか 60年来の「鬼門」突破できない理由

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ロシア出身のユーリはTKOで勝利

   JBC非公認ながら唯一、タイの世界戦で勝利したのが江藤光喜(白井・具志堅スポーツ)だ。2013年8月、江藤はタイ・バンコクでWBA世界フライ級暫定王者コンパヤック・ポープラムック(タイ)に挑戦し、3-0の判定勝利を収めた。しかし、当時JBCはWBAの暫定王座乱立を理由に暫定王者を認めておらず、江藤の勝利は公式の世界戦としてカウントされていない。

   このように日本人ボクサーのタイでの公式な世界戦は向井の引き分けをのぞくと全敗となる。近年、日本人ボクサーは積極的に海外に出向き世界戦のリングに上がり結果を残している。では、なぜ日本人ボクサーはタイで勝てないのか。J-CASTニュース編集部は、会長としてタイで2度の世界戦を経験している協栄ジムの金平桂一郎会長(54)に話を聞いた。

   金平会長は1993年と2013年にタイで行われた世界戦に携わった。いずれも協栄ジム所属王者の防衛戦で、93年はWBC世界フライ級王者ユーリ・アルバチャコフ(ロシア出身)の2度目の防衛戦、13年はWBC世界スーパーフライ級王者・佐藤洋太の3度目の防衛戦だ。ユーリは前王者ムアンチャイ・キティカセム(タイ)を9回TKOで破ったが、佐藤は世界8位シーサット・ソー・ルンヴィサイ(タイ)に8回TKO負けを喫した。

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