人事院局長「言い間違えた」に朝日は「議論ねじ曲げ」 産経「政府、整合性図る」

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   東京高検検事長の定年延長問題をめぐり、人事院局長が1週間前の自身の答弁について「言い間違いだった」と撤回、修正した。「延長」に対して野党は、首相官邸に近い人物だという理由による「恣意的運用だ」と従来から問題視している。

   今回の答弁撤回について翌日付の朝刊では、朝日・毎日両紙は1面に加え他の面でも批判的に取り上げた。読売は見出し一部に「言い間違えた」を入れ、産経も「政府、整合性図る」とうたい、それぞれ政治面などで報じた。

  • 検事長の定年延長問題について、2月19日の衆院予算委で質問する山尾志桜里議員(画像は衆院インターネット審議サイトより)
    検事長の定年延長問題について、2月19日の衆院予算委で質問する山尾志桜里議員(画像は衆院インターネット審議サイトより)
  • 検事長の定年延長問題について、2月19日の衆院予算委で質問する山尾志桜里議員(画像は衆院インターネット審議サイトより)

当初は「解釈は引き継いでいる」

   2020年2月19日の衆院予算委員会は、人事院の松尾恵美子・給与局長が12日の答弁内容を変更したことを受け、たびたび紛糾した。

   12日には、検察官は国家公務員法の定年規定の適用外だとする従来の政府見解(1981年)について、「現在まで特に議論はなく、解釈は引き継いでいる」と答弁していた。しかし、19日には、立憲民主党の山尾志桜里議員の追及に対し、松尾局長は

「『現在』という言葉の使い方が不正確だった。撤回させて頂く」
「つい言い間違えた」

などと答弁を修正した。その上で、1981年当時の解釈を引き継いでいたのは、

「1月22日に法務省から相談があるまでは」

だったとし、相談があった以降は解釈を変えたと説明した。

   2月12日の松尾局長答弁の中には、最終的な法解釈については「法務省で適切に整理されるべきだ」とも述べていたが、野党は、「定年延長は一般法の国家公務員法が適用される」とする法務省解釈とは異なるとして「閣内不一致だ」と批判。13日には安倍首相が衆院本会議で「今般、(国家公務員法の)規定が適用されると解釈することとした」と解釈変更に言及したが批判は収まっていなかった。

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