「医師免許をもつ人が100人いたら99人はうなずくでしょう」
元外務省医務官として中国を含む複数の国でも医療に携わってきた勝田吉彰氏は19日夜、J-CASTニュースの取材に対し、岩田氏の動画の内容について次のように見解を述べる。
「動画の内容はすべて見ましたが、岩田氏が言っていることは妥当です。医学的にものすごく高度なことを言っているのではなく、誰でもうなずける普通に正しい内容でした。医師免許をもつ人が100人いたら99人はうなずくでしょう。
非常に気になったのは、そうした状況下にあってどういう流れで下船(編注:検査で陰性が確認された乗客約500人が19日に下船)することになったのか。そこがとても不思議だというのがコメントです」
上記1点目にあげた、レッドゾーンとグリーンゾーンに区分けすることは、「集団感染が疑われる状況であれば普通やることです」と指摘する。
「病院だろうが何だろうが、必ずやらなければなりません。感染している人とそうでない人が同じ場所にいたら、健康な人に感染症がうつってしまう可能性がある。だから感染している可能性がある人はここまで、そうではない人はここまでと、2つに区域をきっちり分けます。そして多くの場合、両者の間に別の部屋を作り、そこで完全に全身を防護する服に着替えたうえで隣の区域に行く体制にします。そうやって区別しないといけません。たとえば車両の中だとしても、前の方と後ろの方とに分け、その間をカーテンで仕切るようにします。
それができておらず、感染している人が、していない人と同じ通路などを歩いていることが問題なんです。もし両者がすれ違うような場合、感染者さんの方にはウイルスをまかないよう、ちゃんと防護措置を取らないといけません」