カラフルな歴代制服
発表会では、東京メトロの現制服と東京初の地下鉄「東京地下鉄道」から営団時代の過去3デザインの制服も公開された。東京メトロ発足以後は濃紺ベースのデザインが続いているが、1927年の銀座線(上野~浅草間)開業以来先進的なデザインも採用してきたことがうかがえる。
1927年の開業当時、東京地下鉄道の駅係員が着用していたのは頭頂部が筒形に近い帽子と、金色のボタン・襟章・袖に金ラインがあしらわれている。詰襟の学生服風のデザインながら、ヨーロッパ風の明るい青色と金ボタンの組み合わせは当時斬新で話題を呼んだという。東京メトロの現制服・新制服と比較すると金のボタンと袖のラインが共通しており、地下鉄の歴史の「DNA」を東京メトロが受け継いでいるかのよう。
前回の東京五輪(1964年)当時の制服は、濃紺がベースでオーソドックスな帽子とスーツスタイルだったが、営団最後の制服(1991~2004年)はまたもヨーロッパ風の帽子(通称、ドゴール帽)を採用し、ジャケットはオリーブグリーン、黒のスラックスという目立つ配色だった。