元阪神・鳥谷、オープン戦開幕もいまだオファーなし... 迫られる「決断」の時

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   プロ野球のオープン戦が2020年2月16日、巨人-DeNA戦(沖縄・那覇)で幕を開けた。オープン戦は29日から本格化し、3月20日にセ・パ両リーグの公式戦が開幕する。公式戦を約1カ月後に控え、元阪神の鳥谷敬内野手(38)の去就がいまだ決まっていない。NPBにこだわる鳥谷の現役続行の道はあるのか、それとも引退か。決断の時が迫っている。

   昨シーズン限りで阪神を退団した鳥谷。事実上の「戦力外」となった鳥谷に当初、数球団が獲得へ向けて調査しているとの報道が見られたが、現時点で獲得に名乗りを上げる球団はみられない。昨年末にテレビ出演した際に他球団からオファーがなかった場合、引退する意向を明かす一方で、現役への意欲を見せていた。

   近年、阪神を戦力外となり年を越して他球団に移籍したケースを見てみると、春季キャンプにテスト生として参加して合格を勝ち取っている。今岡誠氏は2009年10月に阪神から戦力外通告を受け、11月の12球団合同トライアウトに参加。ここでロッテが今岡氏に興味を示し、今岡氏は翌年の春季キャンプにテスト生として参加し契約にこぎつけた。

  • 阪神の本拠地、甲子園球場
    阪神の本拠地、甲子園球場
  • 阪神の本拠地、甲子園球場

「甲子園で引退試合をさせてあげたい」

   また、2011年には下柳剛氏がチームの若返りを理由に戦力外となり、翌年の楽天春季キャンプに参加して合格を勝ち取った。当時、楽天の監督は、かつて阪神で指揮を執った星野仙一氏が務めており、下柳の投手力を高く評価。年俸は9000万円から1500万円(金額は推定)にまで激減したが、開幕ローテーション入りを果たした。

   NPB以外の選択肢として、国内の独立リーグや台湾、韓国などのプロリーグへの移籍があるものの、鳥谷はあくまでもNPB球団にこだわりをもっているようだ。また、鳥谷がロッテの井口資仁監督と長年にわたって親交があることからロッテへの移籍を有力視する一部報道も見られたが、鳥谷獲得は若返りを図るチーム方針に逆行するとみられ実現に至っていない。

   プロ野球の2020年シーズンは、この夏に開催を控える東京五輪の影響で通常よりも早い3月20日に開幕を迎える。現状、NPB球団からのオファー待ちの状態にある虎のレジェンド。阪神の中堅OBは「現実を見ると厳しいと言わざるを得ない。もし、このまま他球団のユニフォームに袖を通さずに引退するならば、甲子園で引退試合をさせてあげたい。阪神への貢献度は計り知れないものがありますから」と話した。いずれにせよ鳥谷に残された時間は少ない。

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