車いすだと「1ミリもストレスを感じずに過ごせた」
企画段階からイベントに携わり、当日「店長」をつとめたのは、「車いすYouTuber」として活動する寺田ユースケさん。「完成形は大体分かっていたのですが、実際に自分がこのレストランに入った時、入口から出口まですべてが丁度良く、想像以上に1ミリもストレスを感じずに過ごせたのは驚きでした」と印象を語る。
また、寺田さんは「現実社会で多数派の健常者と、少数派の車いすユーザーの立場が逆転したこのレストランでは、二足歩行であることが『障害』になります」「誇張したところもありますが、普段我々が感じている『嫌なことあるある』、不便を感じてしまう『あるある』を体感していただけるような表現ができ、面白い試みになっていると思います。障害者のことを分かってほしい、というより、楽しく一緒に考えていければなと思います」と話している。
日本ケアフィット共育機構は、障害者や高齢者の暮らしを手助けするスキルがあることを示す民間資格「サービス介助士」の認定などを行っている。今回の「バリアフルレストラン」は、障害は個人でなく社会にあるとする考え方「障害の社会モデル」の浸透に向けた取り組みの一環。多数派としての健常者を前提につくられた社会の「当たり前」を問い直すきっかけづくりを目的としており、今秋には一般公開を予定している。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)