2020年2月11日に亡くなった元プロ野球選手、監督、評論家の野村克也さん(享年84)を悼み、書店や出版社が哀悼の意を表する動きが加速している。
三省堂本店、訃報を受けてコーナー設置
大手書店の三省堂神保町本店(東京都千代田区)は、野村さんの訃報を受け11日から「追悼 野村克也」と題し、特設コーナーを設置した。担当者によると、
「お客さまからの問い合わせも多数あり、在庫にある野村さんの書籍をかき集めて、特設コーナーを作りました」
同書店の1階と4階の2カ所に「追悼」という一角を設けた。過去にも著名人が亡くなった場合、特設コーナーを設置したことはあるそうだが、
「お問い合わせ件数は、過去の方に比べても多いと感じています」
野村さんが、亡き妻の沙知代さんへの思いを綴った『ありがとうを言えなくて』(講談社)や、野球に対する思いを込めた『野村克也 野球論集成』(徳間書店)といった書籍は売り切れ、出版社に問い合わせているものの、入荷は未定だという。「ノムさん語録」や代名詞ともなった「ボヤキ」の数々を反芻(はんすう)したいと考える読者が、想像以上に多いことの表れでもある。