「桜」長引かす?北村大臣の迷答弁 本人は「一生懸命」だけど...派閥配慮が裏目

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身内からも「答弁能力なし」...これで適材適所?

   野党側は「閣僚としての適性がない、一刻も早く罷免すべきだ」と訴えるなど、北村氏の資質に照準を合わせ、安倍首相の任命責任も追及する構えだ。これに対し、身内である与党内からも「答弁能力がない」「こうなることは最初からわかっていた」という声が漏れているのだ。

   北村氏は、現在73歳。長崎県の出身で、地元の市議や県議を務めたのち、2000年に初当選。以来、連続7回の当選を果たすが、目立った役職などへの起用はなかった。2019年9月の内閣改造で、岸田派の後押しのもと、ようやく初入閣となった。安倍首相による「派閥への配慮」「在庫一掃人事」の象徴で、当時から答弁は不安視されていたという。今回それが現実となった形だ。

   「桜を見る会」の国会追及が終わらない理由。それは、数々の疑惑が解明されていないからだ。その1つ、公文書管理の問題においては、「桜を見る会」の招待者名簿をめぐり、公文書管理法と内閣府の文書管理規則に違反していたことが明らかになり、政府が繰り返してきた「ルールに基づいて適切に保存・廃棄している」との説明が根底から覆った。ずさんな公文書管理は、国民による政治のチェックを困難なものとし、民主主義の土台を崩す恐れがある。

   北村氏にどこまでその自覚があるかは不明だが、国会答弁さえままならない状況では「適材適所」とは言い難い。ずさんな公文書管理の実態解明はまだまだ遠いようだ。

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