あえて映像メディアに出ない、SNSの強み
TVでの露出を控え、ネットを中心に近況を更新し続ける後藤さんのように、スキャンダルからの回復をSNS(インスタグラム)で図るのはなぜか。ネットカルチャーに詳しいITジャーナリストの井上トシユキ氏は、SNS特有の事情がタレントに有利に働くと指摘する。
「もともと不特定多数よりも親しい人同士で交流するのがSNSでしたから、自分のことをわかってくれるファンと、ノイズが入らない環境で交流できるメリットがインスタグラムにもあります。テレビなどでは何かする度にアンチに叩かれる可能性もありますが、クローズドなSNSで交流を続けてくれるのをファンも望んでいると思います」(井上氏)
と分析されるように、SNSであればタレントとファンのwin-winの関係の中でイメージ回復もしやすいと考えられる。加えて後藤さんの場合、夫からDV被害に遭っていたという内容の報道(不倫謝罪コメントでは被害を否定)もあり、「同情論」も一部に生じていてダメージが少なかったことも作用しているようだ。
一方、スキャンダルや不祥事に見舞われたタレントがYouTuberデビューを図るケースもみられるが、YouTubeとSNSでは、ユーザーに与える印象も異なると井上氏は続けて指摘する。YouTubeの方が「仕切り直し」の印象が強く、アンチも集まりやすい傾向があるとのことだ。「モーニング娘。」時代からの長年の活動歴や熱心なファンを持ち、スキャンダルの前からファッショナブルな姿を見せ続けていた後藤さんにとって、「冷却期間」の後は以前と変わらぬ活動を続けていくことで、自然にファンとの関係も再構築できたようである。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)