いまは動きやすいタイミング?
そこで気になるのが、このタイミングで施策を打つ理由だ。あくまで筆者の推測ではあるが、携帯各社にとって、いまが一番「動ける」のではないか。高市早苗総務相の就任(19年9月)に前後して、各社は端末料金と利用料金を分ける「分離プラン」の厳格化や、SIMロックの解除要件緩和などを余儀なくされてきた。
その後、新料金プランが出そろい、12月からの「学割」もひと段落した。しかし、20年3月からは再び「学割」に力を入れる一方で、4月本格スタート予定の楽天モバイル(独自回線)への対抗措置もアピールする必要がある。タイミングとしては今しかない――。こういった考えてもおかしくはない。
いずれにせよ、携帯各社にとっては、これまで本業ではなかった各サービス。キャッシュレス市場の拡大にともない、KDDIはローソンと、ドコモはメルカリ(メルペイ)と、それぞれ提携を発表した。単なる自社ユーザー向けの「おまけ」から脱却すべく、ようやく重い腰を上げた形だ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)