間口の広さを打ち出す背景
ひとつ考えられるのは、イメージチェンジだ。「d払い」も「au PAY」も、他社スマホのユーザーでも使用できるが、あまり知られていない現状がある。理由としては、サービス名に加えて、プロモーションの仕方もありそうだ。いずれのテレビCMも、これまで携帯の料金プランを紹介してきた、おなじみのキャラクターが登場し、それらと同じ世界観で描かれている。
その点、PayPayは名前からソフトバンクやワイモバイル(Y!mobile)を連想しないし、テレビCMに白戸家の「お父さん犬」も出てこない。加えて、サービス開始当初の「100億円キャンペーン」のインパクトもあって、独立したイメージを持つユーザーは多いだろう。
今回のキャンペーンでは、PayPayも「全てのスマホユーザーが最大40%還元」と、間口の広さを前面に出している。実はソフトバンク・ワイモバイルのスマホユーザー、もしくはYahoo!プレミアム会員であれば、これが「最大50%還元」になる。本来はインパクトの大きい方を出したいものだろうが、あえて「40%」を打ち出すことで、特定の携帯会社のイメージを薄められる。