結論だけではなく、根拠も確認して自ら真偽を見極めて
楊井氏によると、ファクトチェックは「人々に代わって、疑わしい情報に対して信頼できる根拠・証拠に基づいているかどうかを丹念に調べ、事実かどうかを確認し、その結果をシェア」することだ。一連の検証記事には、どういった証拠や根拠に基づいて「誤情報」「デマ」といった結論に至ったかも説明されており、楊井氏は
「ファクトチェックの結論だけを見るのではなく、ファクトチェックが明らかにした根拠情報を確認して、自ら真偽を見極めていただきたいのです。その根拠情報が不十分だと思われたら、そのファクトチェックの結論を受け入れる必要はありません」
と訴えている。
その「自ら真偽を見極める」判断基準を自らのウェブサイトで提唱しているのが、メディアリテラシー教育に詳しい白鴎大学特任教授の下村健一さんだ。下村さんは、「新型コロナのデマ・ウイルスには『ソ・ウ・カ・ナ』が効く!」と題して、(1)「まだわからないよね?」......[ソ]ク断するな(2)「報告かな、意見・印象かな?」......[ウ]呑みするな(3)「他の見え方もないかな?」......[カ]タよるな(4)「隠れてるものはないかな?」......[ナ]カだけ見るな、の4つの留意点を紹介している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)