同業他社も上昇傾向
トップメガバンクの後ろ盾のもとで過払い金への対応を進めてきたなか、ようやくその返還が一巡したとの見方が投資家の間に広がっている。過払い金返還請求の高止まりで2017年3月期に6期ぶりに連結純損益が赤字(721億円)に転落したものの、2018年3月期は過払い金返還損失が減少して黒字(705億円)に転換。2019年3月期は純利益が377億円と大幅減益だったが、2020年3月期は755億円と大幅増益を見込んでいる。
アコムが1月30日に発表した2019年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比11.9%増の647億円と好調だ。通期で見込む755億円に対する進捗率は85.7%。野村証券は1月31日配信のリポートでこの進捗状況を踏まえて野村としての利益予想を上方修正し、目標株価を480円から500円に引き上げた。野村は「信用保証事業の貸し倒れ損失率が改善している」ことも評価している。
アコムだけでなく、消費者金融・信販各社の業績は改善しており、株価は上昇している。なかでもMUFGの一員として安定感のあるアコムは当面、株価は上値を追う可能性がありそうだ。