大相撲の小結阿炎(錣山部屋)が、2020年2月4日に行われた日本相撲協会による「SNSの危険性」に関する研修会後、報道陣に「爆睡していた」「寝ていたので何も聞いていない」と不適切な発言をしたことで、SNS上で再炎上した。
一方、翌5日に阿炎を連れて日本相撲協会へ謝罪に訪れた師匠の錣山親方(元関脇寺尾)に対しては「良い師匠なのに」「しっかり指導しましょう」といった叱咤激励の声が上がっている。
研修会「爆睡」発言で、師弟ともに謝罪
2020年2月4日に日本相撲協会が行った「SNS研修」の発端は、阿炎だった。2019年11月の九州場所前、他の部屋の力士の手足をテープで縛った動画を、「悪ふざけ」で自身のインスタグラムに投稿。これが拡散されたため、事態を重く見た協会が開いた会だった。
しかし研修会後、報道陣に囲まれた阿炎は「爆睡していた」「寝ていたので何も聞いていない」と不適切な発言をした。これをスポーツ各紙が大きく報じたため、SNSは大炎上。翌5日、師匠の錣山親方が阿炎を連れ、協会へ謝罪に行くこととなった。
SNS上では、阿炎に厳しい言葉が浴びせられたが、一方で錣山親方へは応援コメントが散見された。
「良い師匠なのに」
「寺尾さん、しっかり指導しましょう」
「3月場所、錣山はテレビラジオの相撲解説困るだろうな~」
「錣山部屋ならと安心していたがまさかですねー」
「兄、井筒親方を亡くした師匠、錣山親方の気持ちを思えば、このようなトラブルを招いたり出来ないだろう」
錣山親方は2019年9月、実の兄である井筒親方(元関脇逆鉾)を亡くしている。そこに来て今回の騒動だけに、エールを送る声も見られた。
コワモテで話しにくいイメージだが...
筆者が相撲担当時代、錣山親方は広報担当をしていた。そのため、花道の脇にある記者室には毎日のように訪れてくれていた。親方衆といえば、強面で話しにくい印象だったが、錣山親方は違った。
異動で相撲担当になったばかりの記者にも、丁寧に応対してくれた。加えて、あの端正な顔立ちは、まげを切ったあとでも、女性ファンのハートを鷲掴みにしていたことを思い出す。そんな親方は気遣いの人でもあった。地下に焼き鳥工場がある両国国技館開催場所では、
「お~い、差し入れ持ってきたぞ!」
と、両手いっぱいに焼き鳥の箱詰を抱えてきたことも、しばしばあった。
師弟ともに、春場所で大きな結果を残してくれることを願いたい。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)