ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26)=大橋=に新たな「刺客」が浮上した。井上をプロモートするトップランクのカール・モレッティ氏が2020年2月6日、井上の統一戦後のプランを明かした。海外メディア「ESPN」が報じた。
「ESPN」によると、統一戦後の井上の対戦候補となるのは、WBA世界バンタム級3位ジェイソン・モロニー(オーストラリア)とWBO世界バンタム級1位ジョシュア・グリア(米国)。両者は4月25日(日本時間26日)に行われる井上VSカシメロ戦のアンダーカードで対戦することが決まっている。
モレッティ氏は「モロニー対グリアの勝者がメインイベントの勝者に挑戦する立場にある」と明言。モロニー、グリアいずれもトップランクがプロモートしており、井上との対戦に支障はなさそうで、カシメロを下して3団体の王座統一に成功すれば、その次はモロニー、グリアのいずれかと対戦する可能性がある。
モロニーは一昨年にロドリゲスに判定負け
WBAの3位にランクするモロニーは20勝(17KO)1敗の戦績で、WBO1位のグリアは22勝(12KO)1敗1分。モロニーは井上が優勝したワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に出場しており、2018年10月に行われたバンタム級1回戦でIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に挑戦して判定負けを喫している。
一方のグリアは2015年12月の黒星を最後に負けておらず、現在19連勝中のファイターだ。2018年12月にWBC米大陸バンタム級王座を獲得し、19年7月にはNABOバンタム級王座を獲得。モロニーに勝利して「挑戦権」をつかめば、自身初の世界タイトル戦のチャンスとなる。
3団体の王座統一戦を控える井上は2月6日、合宿先のグアムから帰国し順調な仕上がりぶりをアピール。一方のWBO王者カシメロは、決戦の地ラスベガスでの合宿を予定しており、こちらも調整にぬかりがない。