厚労省結核感染症課に確認すると...
厚労省によると、このノロに関する記載変更に関係があるのは、「ノロウイルスの不活化条件に関する調査報告書」(2015年度、国立医薬品食品衛生研究所)だ。同報告書には「代表的な消毒剤であるエタノールは一般に(編注:脂質二重膜の)エンベロープを持たないノロウイルスなどに対しては十分な不活化効果を示さないが、(略)」といった説明もある。ただし、「近年エタノールに別の成分を添加し、不活化効果を高めたエタノール系消毒剤が各種市販されている」として、試験・調査した結果、エタノール系消毒剤でも「不活化効果を示すものが認められた」とし、ノロウイルスの不活化について「エタノール系消毒剤は手洗い後の消毒や調理場など比較的清浄な環境において、有効性を示す製品を選択し、正しい使用法で用いることが重要である」と指摘している。
J-CASTニュース編集部が2月6日、厚労省結核感染症課に確認すると、ウイルスの種類によってはアルコール消毒の効果に差があるのは事実だとしつつ、話を今回の新型コロナ対策に戻すと、
「厚生労働省のサイトやツイッターでの記載通り、『石けんやアルコール消毒液などによる手洗いを行って』いただきたい」
と話した。また、「感染症対策一般」についても質問すると、
「基本は流水・石けんによる手洗いです」
とも指摘していた。