新型コロナウイルスによる肺炎感染が広がる中、日本から中国に対する支援の動きが広がっている。石川県羽咋(はくい)市にある羽咋日中友好協会もそのひとつだ。
支援物資のマスクの入手に苦労していることが中国メディアで報道されると、中国人から「あまりにも感動し涙が溢れました」といった感謝のメールが相次いで届いている。
武漢から700キロ離れているが「日本の言葉で言えば『向こう三軒両隣』」
協会が支援物資を送っているのは、羽咋市と友好姉妹都市の関係にある江蘇省南通市通州区。1983年に市民訪問団が現地を訪れて交流が始まり、2001年に友好都市になった。大阪、名古屋とは直行便で結ばれている。
通州区はコロナウイルスが広がるきっかけになった武漢市の東約770キロにあり、マスク不足が深刻だ。協会相談役の河崎祐彦さん(68)によると、「700キロという距離は中国では近い。日本の言葉で言えば『向こう三軒両隣』」だとして支援を決め、1月30日にマスク4000枚を発送。追加でさらに4000枚を送ろうと、寄付を募っている。羽咋市の人口は約2万人。「小さな町だから元々数が少ないし、品薄で買えない」(河崎さん)といった状況で、2月6日時点で集まっているのは3000枚程度だ。