今後の態度が与野党攻防のカギに
では、棚橋氏はなぜ「政権寄り」と批判を受けるような委員会運営を行ったのか。永田町ではある見方が出ている。
棚橋氏は当選8回で2004年には科学技術相として入閣したが、その後、大臣ポストには就いていない。そのため、次の内閣改造で安倍氏に起用してもらおうと躍起になっているのではという見方だ。
自民党関係者からは「棚橋氏は自民党内でも『変わり者』で通っている。今度は重要閣僚をやりたいから、予算委員長として、総理の目の前でいいところを見せようとしたのだろう」という声まで挙がっている。
今年度補正予算がすでに成立し、衆議院の予算委員会では、来年度予算案の審議と、注目の質疑が続く。棚橋氏は今後の委員会運営について「公平公正に対応したい」と述べているが、棚橋委員長の委員会運営が変わるのかどうかが、与野党の攻防の一つのカギとなるといえそうだ。