「常識として広まっていけば...」
有鹿神社の鳥居は石造で、人が乗ったからといってすぐに倒れるわけでもない。だが前出の小島さんは、他の寺社で同様の行為をとってしまう場合のリスクを危惧し、「親御さんが注意しないと、お子さんは尚更気が大きくなり、それに慣れてしまうかもしれません」と憂慮する。また、「過去、他の神社では灯篭に上り、落ちて亡くなった子がいた事故の記憶があり、特に注意する意識を持つようになりました」という。
群馬県高崎市の稲荷神社では18年10月、中学生が灯篭に上り、下りようとした際に灯篭の先端部分が落ちてきて死亡する事故があった。当時の複数の新聞報道によると、祭りの稽古を終えた子どもたちが遊んでいた中で起きたといい、灯篭の落ちた部分は約53キロあった。
こうした安全面の問題ではないが、過去には「参拝のご家族が、お子さんを土足で御殿に上げ、写真を撮っている行為は見たことがあります。危険はありませんし、お子さんの靴ですからそれほど汚れていないという思いもあったかもしれません。神様に不敬ということと、それ以上に他の方は靴を脱いであがる場所なので注意しました。写真撮影のため、という点では今回と共通します。子どもの写真を撮りたいがゆえに、『見つからなければいい』とでもいうように、親御さんが子どもを乗せてはいけないところに乗せてしまう」(小島さん)ということもあった。
小島さんは「神社の鳥居や玉垣、灯篭などに上るのは危ないということが常識として広まっていけば、注意もしやすくなりますし、危険な行為があれば周囲の方も気付きやすくなりますよね」と願っている。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)
一神職より真面目なお話です。
— 【広報部】有鹿神社@栃尾揚げ党 (@arukajinja) February 1, 2020
今年になって、「玉垣や鳥居の基礎にのぼったお子さんと、それを注意しない、また、それを撮影する親」を2組目撃し、即注意をしております。
神社の境内の構造物は、子どもがのぼって安全な遊具として設計されていません。