MDMAとLSDを所持したとして麻薬取締法違反に問われた女優の沢尻エリカ被告(33)の初公判。人気女優がNHKの大河ドラマの撮影期間中に逮捕された異例の事件とあって、2020年1月31日朝には東京地裁での初公判の傍聴券を求めて多くの人々が東京・日比谷公園に列をなした。各社報道によると、その数、何と2229人。一般傍聴席は19席で、倍率は117倍と報じられた。
難関大学の入試も顔負けの高倍率となった沢尻被告の初公判だが、ここで、過去に報じられた著名人らの裁判を振り返ってみよう(以下、裁判所はいずれも東京地裁)
ASKAさんは126倍、清原和博さんは188倍
沢尻被告と同規模の倍率となったのが、2014年8月28日開かれた歌手のASKAさんの覚せい剤事件の初公判で、集まったのは2646人。傍聴席は21席だったため、倍率は126倍に達した。また、2016年に覚せい剤取締法違反に問われた元プロ野球選手の清原和博さんの初公判は、傍聴席20席に対し、3769人が集結し、倍率は188倍となった。
それから時代が下ること3年。2019年は沢尻被告以外にも芸能人が事件により多数逮捕され、その裁判が注目された。
出張マッサージ店の女性従業員への強制性交罪に問われた元俳優の新井浩文被告の初公判(同年9月2日)では、20席の一般傍聴席に対し、532人が集まり、倍率は26.6倍に。9月26日の第2回公判には21席に対して436人で倍率20.7倍。10月23日に行われた第3回公判では22席の一般傍聴席に対し、206人が傍聴券を求め列を作り、倍率は9.36倍。また、12月2日の判決公判では19席の傍聴席に対し、239人が傍聴券を求め列を作り、倍率は12.6倍となった。なお、新井被告は一審判決を不服として、現在控訴中である。
また、同年にコカインの使用容疑で逮捕されたピエール瀧さんの初公判(同年6月5日)には、傍聴席21席に対して倍率60.3倍となる1266人が集結。6月18日に開かれた判決公判では、傍聴席は21席で573人が列をなし、倍率は27.3倍だった。