新型肺炎でオリンピック「中止だ中止」!? 「AKIRAの予言」を思い出す人続出

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   中国・武漢からチャーター機で帰国した日本人3人がコロナウイルスに感染していたことが分かるなど、拡大を続ける新型肺炎。そんな中、ツイッター上を中心に、「AKIRAを思い出した!」とする声が広がっている。

   「AKIRA」とは、漫画家の大友克洋氏による漫画で、1988年には本人監督によるアニメ映画が公開され、大反響を呼んだ。同作では漫画の連載開始時期(1982年)から見た未来である、2019年の東京が描かれているが、注目すべきは、作品中の東京でも2020年にオリンピックが開催されることになっている点だ。

  • 2020年東京オリンピックの会場として使用される新国立競技場(Wikimedia Commonsから/江戸村のとくぞう氏撮影)
    2020年東京オリンピックの会場として使用される新国立競技場(Wikimedia Commonsから/江戸村のとくぞう氏撮影)
  • 2020年東京オリンピックの会場として使用される新国立競技場(Wikimedia Commonsから/江戸村のとくぞう氏撮影)

マイナスになりそうなニュースが流れるたびに...

   現実の世界で2020年に東京オリンピックを開催することが決定したのは2013年のことであり、それを遡ること31年前に東京オリンピックが2020年に開催されるとの設定を盛り込んでいたとあって、同作は開催決定の際にはアニメファンの間で、「東京オリンピックを予言していた」と、大きな話題に。なお、その後もその「予言説」は散発的にアニメファンの間で話題になるなどしているが、実は、その話題になり方があまり縁起の良いものではないのだ。

   というのは、同作には、東京オリンピックまでのカウントダウンを行う看板が映るワンシーンがあるが、その看板は「紛砕」(作中ママ)「中止だ中止」といった落書きで汚されており、オリンピックの開催が国民的支持を得られていないことを暗示する描写がなされているのだ。このため、2019年にJOCの竹田恒和会長(当時)に対し、フランス当局が捜査開始の手続きを取ったとのニュースなど、開催にマイナスになりそうなニュースが流れるたびに、当該シーンが「中止の予言ではないか」とする声が上がる事態となっているのだ。

「AKIRA オリンピック」ツイートが急増

   そこで、今回の新型肺炎で同作を思い出したとする声をツイッターで見てみると、やはり、「今や新型肺炎で大騒ぎ、オリンピックはどうなるん?」と、オリンピックの中止を懸念する声が続々。ほかにも、「東京オリンピックが中止になったらリアルAKIRAではないですか!」と、予言が成就するのではないかと身構える向きもあり、同作への関心は非常に高い。

   20年1月30日には、新型肺炎の影響で五輪開催が中止になるという真偽不明の情報が拡散され、「東京オリンピック中止」がツイッターのトレンド入りした。これを受けて、AKIRAと関連付ける人も増加。Yahoo!リアルタイム検索によると、「AKIRA」と「オリンピック」の2単語を合わせてツイートした件数は、これまで1日あたり20件前後だったが、30日に入って急増し、19時現在で1300件以上となっている。

   新型肺炎が、今後、どこまでの流行を見せるかは未知数だが、日本国内でパンデミックとなった場合、オリンピックの開催に何らかの影響があると考えることは自然であり、そのような不安もある以上、今後も「AKIRA」を思い出してしまう人は後を絶たないだろう。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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