「必要悪という部分はあるかもしれません」
金平会長は「今はインターネットなどの発達でファンは様々な情報を得ることが出来ますし、マッチメイクに関してファンの方々の突き上げも厳しいものがあります。規定に関しましては、今回のようにインドネシアなど地域を限定せず、選手の質を見て決めた方が良いのではないでしょうか」と話した上で、「選手によっては国内選手とのマッチメイクが難しいケースもありますので、必要悪という部分はあるかもしれません」と話した。
過去には無名時代のマニー・パッキャオ(フィリピン)が日本のリングに登場し、衝撃の1回KO勝利を飾っている。パッキャオの躍進によりフィリピン勢のレベルがアップし、招へい禁止リストに入っているフィリピン人ボクサーはここ最近、激減している。JBC職員は「近年のフィリピン人選手は非常にレベルが高く、日本人選手もかなわないような選手が多くいます」と話した。
現在の日本ボクシング界は井上尚弥(大橋)や村田諒太(帝拳)らの活躍により、ボクシングファンのすそ野が広がり人気回復の兆しを見せている。また、多くの海外メディアから2019年度の年間最高試合に選出された井上VSドネア戦など世界トップクラスによる試合を観戦する機会が増え、これまで以上にファンの目は肥えてきている。今回の規定厳格化が日本のボクシング界にどのような影響を及ぼすのか。業界の今後が注目される。