反社会勢力に対する闇営業問題で謹慎中のお笑い芸人の宮迫博之さん(49)が、2020年1月29日にYouTube上で謝罪動画を公開した。
動画で宮迫さんは神妙な面持ちで騒動について謝罪。今後、吉本興業とはどのような関係になるかについては、「まだ厳密には決まっておりません」としつつ、「今の僕にとって一番自分を出せる場所だと本当に思ったので、YouTubeという場所を選ばせて頂きました」と、メッセージ発表の場が同所になったことを明かした。
「反省感0」「なーんか芝居がかってるってゆーか」
アップされた動画のコメント欄には、公開直後から視聴者の意見が殺到。「もう笑えないからやめて これから宮迫に関わる芸人損するからやめてくれる?」と、露骨に嫌悪感を示す声が寄せられている一方で、「宮迫さんがおらんかったら行列おもんないわ戻れるんやったら戻ってきて欲しいです!」と、かつて出演していた「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)と絡めた声援も寄せられている。
また、「最初本当に嘘がなければと思う それに尽きる」と、初期対応がまずかったと指摘する声も寄せられるなど、実にさまざまな意見が寄せられているが、併せて多いのが「反省感0 引退はよ」「謝罪会見でもそうやけど、なーんか芝居がかってるってゆーかなんてゆーか」といった、動画の中の宮迫さんが醸し出す雰囲気がどことなく嘘っぽいとする声だ。このためか、宮迫さんの動画に対する評価は30日12時30分時点で高評価5.6万件にたいして低評価が10万件と、低評価が先行している状況だ。
謝罪の言葉がちりばめられているにもかかわらず、「芝居がかっている」といったコメントが多数寄せられてしまった宮迫さんの謝罪動画だ。これについて、経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏は、確かに、宮迫さんの動画には芝居がかって見える要素があると指摘する。
宮迫さんは、笑いをこらえている!?
まず、鈴木氏は動画全体の印象として、
「しゃべり方が溜め気味であり、宮迫さんが自分の言葉にうなずくようなそぶりを見せながら謝罪の言葉を述べているのが分かります。見た目としては『芝居がかっている』と指摘されてしまうそぶりであることはもちろん、宮迫さんが自らがしゃべっている言葉に自信を持っているのが見て取れます。非常にリラックスした状態で撮影されたと思われます」
と指摘。加え、その一方で、宮迫さんの心には負荷もかかっていると分析する。
「動画の中の宮迫さんには、両唇を巻き込んだり、眉が大きく上がったり、瞬きの回数がやたらと増えたりする瞬間が多々あります。これらは心に負荷がかかっていることの証拠です。ただ、先程申しました通り、宮迫さんはリラックス状態。ここから分かることは、宮迫さんの心には確かに負荷がかかっているが、その原因はストレスとは真逆のもの......つまり、笑いをこらえていると考えられます。『上手く話せている』との感触を抱きつつ、撮影に臨んでいたのではないでしょうか」
また、動画の構成にも謝罪に見えない要素があると指摘する。
「動画は7分間で、最初こそ謝罪の言葉の連続でしたが、1分25秒辺りからは早くもテレビ局のスタッフへの呼びかけや、『相方の元に戻りたい』といった復帰へ向けての言葉が出てきてしまっています。このような言葉は最低でも動画の後半、可能ならば動画の終盤に持ってくるべきもの。前半に復帰へ向けての言葉がある以上、テレビ局のスタッフや自らのファンに向けて復帰への思いをアピールする動画になってしまっており、世間一般に対する謝罪にはなっていません。ゆえに、動画に対して『謝罪に見えない』という批判が殺到しているのは必然と言えるでしょう」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)