「事実」を伝えていく使命はずっと変わらない
2階には、事故当時に対応に当たった社員9人が映像で振り返る展示がある。今後、証言を増やしていく予定だ。牧ノ原さんは「当館には当社社員も大勢来ていますが、中には当時まだ幼かった人もいます。そういう若手社員にも事実をきちんと伝えていきたい。被災した人たちは、10年たってもその時の気持ちを忘れることはないのですから、私たちが忘れるわけにはいきません」と表情を引き締めた。
資料館は2年目を迎えたが、鶴岡館長によれば「事実を伝えていく私たちの使命は、今後ずっと変わりません」。廃炉の完了までの道のりは長い。だからこそ、「ここに来たら最新情報が分かるように、スピード感をもってわかりやすく情報を出していきます」と語った。
彼らの地道な努力は決して途切れることなく続いていく。
【東京電力廃炉資料館】 ~開館案内~ 所在地:福島県双葉郡富岡町大字小浜字中央378 開館時間:9時30分~16時30分 休館日:毎月第3日曜日 および年末年始 入館料:無料(駐車場無料)
~アクセス~ JRご利用の場合 東京からいわきまで常磐線特急で約2時間30分 いわきから富岡まで常磐線普通列車で約40分 富岡駅から徒歩15分、タクシー5分
車ご利用の場合 常磐自動車道広野ICより約20分 常磐自動車道富岡ICより約15分