新型コロナウイルスによる肺炎の感染が広がる中国で、日本の対応に注目が集まっている。
茂木敏充外相が中国に対する支援を表明した動画は2000万回以上再生され、「謝謝」という感謝の声が相次いでいるのに加えて、自民党の二階俊博幹事長は「親戚の人が病になった」という思いを日本人が持っていると説明。「早く奮起をして元気になっていただきたい」などと激励した。
茂木外相の「全面的に支援」表明の会見動画は2000万回再生
茂木敏充外相は1月26日夜に王毅(ワン・イー)外相と電話会談し、直後に開いた記者会見で、「感染症の拡大防止について日本として協力できることがあれば全面的に支援したい」などと伝えたことを明らかにした。王氏が肺炎の問題で電話会談を初めて行ったのが茂木氏だ。
この会見動画を香港フェニックステレビのリー・ミャオ東京支局長が微博(ウェイボー)に投稿したところ、2000万回以上再生され、コメント欄には両手を合わせた絵文字とともに「謝謝」の声が相次いだ。08年の四川大地震でも日本が早い段階で救援隊を送ったことに触れて「政治のことは分からないが、私は真実を知っている」と日本をたたえる声もあった。
支援物資送るのは「隣のうちが火災や急病の時に助けに行くという、そういう気持ち」
フェニックステレビは1月28日夜、二階幹事長のインタビューを放送。二階氏はその中で、
「親戚の人が病になった、こういう思いで、日本人はみんな思っておりますから、中国の皆さんが1日でも早く奮起をして元気になっていただきたいと願っております」
などと現地に激励のメッセージを送った。
1月28日夜から29日朝にかけて運航された全日空(ANA)によるチャーター便には、マスク約1万5000個、手袋5万双をはじめとする支援物資を搭載した。二階氏はこの意義について、
「お互いに日常活動で友情を交わしている国に何かがあればね、これは、隣のうちが何か火災に見舞われたとか、急病で困っておられるとかいう時に助けに行くという、そういう気持ちと同じですよ」
「今、マスクとか防護服とか、できるだけのことをね、まさに国を挙げて対応しようとしていますから、必ずお役に立てるように、結果を出せると思っています」
などと話した。このインタビューもリー支局長の微博に投稿され、すでに200万回近く再生。感謝の言葉が次々に書き込まれている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)