「黒子ポジション」だと思っていた矢先に
―― 高揚感はありませんか。
須田: ないですね。この1年ほどで、自分のグループの中の立ち位置や、役回りについて、自分がメインになることはない、真ん中に立たせてもらうことはもうないだろうな、と何となく思い始めていたところでした。つまり、自分の立場としては、表立って引っ張っていくというよりも、ここぞというタイミングで一人一人にアドバイスしたり相談に乗ったりして、ささやかな形でSKE48のために貢献することを求められていると思っていました。その矢先にセンターというポジションを与えられたので、結構びっくりしました。
―― 正面に立つというよりは、横から他の人を支える「黒子」のような...。
須田: そうです!黒子くらいのポジションをアイドルとして求められていると思っていました。
―― 19年12月にSKE48劇場で初披露した際には、須田さんは「一生懸命前を向いて頑張っていれば、SKE48って誰にでもチャンスがもらえる最高のグループなんじゃないか」と話していました。「黒子」を務める一方で、センターに立ちたい気持ちも持ち続けていたのではありませんか。
須田: むしろそういう思いを持つことがSKE48のメンバーに迷惑をかけるのではないかと思っていたし、SKE48というグループにとっても「やりづらい」と思われるといやだと思っていたので、そういった気持ちはあきらめていましたね。「もうそこを求めちゃいけないんだ」って。
―― 何か「あきらめた」きっかけはあるのですか。
須田: 半年ぐらい前にスタッフさんに「センター立つの夢なんです」と言ったら、「須田ちゃんでも、まだそうやって思ってたんだね」と言われました。周りからは「もう落ち着かなきゃいけない年頃、立場」「SKE48で推さなくても、お仕事あるからいいじゃん」と思われているのかなぁ、というのはうれしくもあり寂しくもありましたが、「そんなに求めちゃいけない」「自分がガツガツ前に立ちたいという気持ちでいったら迷惑かかるかなぁ」と思うようになりました。
―― そう思っていた矢先でのセンターというミッションです。「いきなりパンチライン」での実績が評価されたのではないでしょうか。
須田: だと嬉しいですね。