東大新聞が女子のサークル参加についてアンケート実施
先のとおりオリエンテーション委員会が「差別行為」と認めた「性別を理由とした女子学生のサークル入会拒否」は、かねて問題視されてきた。16年3月には、南風原朝和(はえばら・ともかず)理事・副学長(当時)名義で学生向けに文書が配布されており、
「残念なことに、学生団体の中には、本学学生が加入を希望しても、性別、国籍、年齢等により、入会資格等に制限を加えている団体も見受けられるとの報告があります」
との1文がある。さらに、性別などで差別されないことを保障した「東京大学憲章」の前文を引きながら、「学生団体の活動に当たっては、このような理念等を踏まえ、その在り方を改めて確認し、4月以降の新入生への勧誘活動や自主的・自律的な活動に活かされていくことを望んでおります」との思いをつづっていた。
東大新聞オンラインでは19年3月7日、「東大女子の参加を認めないサークル 東大内に少なくとも3つ」との記事を掲載した。東京大学新聞社は52サークルに対し「東大女子からサークルへの参加可否を尋ねられたら、参加を認めるか?認めないか?」を質問。23サークルから回答があり、うち3サークルが「参加を認めない」と回答したという。この3つはいずれも東大男子学生と他大女子学生で構成されるインカレサークルとのこと。理由として、あるサークルは「伝統としか答えられません」、別のサークルは「他大の女子が大勢いる中、東大女子が少数いてもなじめなさそう」と答えたとしている。
J-CASTニュースは20年1月27日、前出のオリエンテーション委員会に、女子学生の入会拒否の事例として具体的にどのような報告があったか、報告は例年何件ほどあったか、もし新たな規則を破るサークルがあったらどう対応するか、などについて取材を申し込んだが、「当委員会といたしましては、当委員会の意図と異なった情報が流布してしまうことを懸念し、一切の取材をお断りしております」とのことだった。