完全復活ならば安藤が打倒松田の筆頭に
名古屋ウィメンズの過去8大会を振り返ると、日本人選手で2時間21分台をマークしたのは、2017年の安藤ただひとり。安藤はこのレースで2時間21分36秒の自己新をマークしており、この記録は松田の2時間21分47秒を11秒上回る。昨年は思うようなレースが出来なかったものの、名古屋での実績は大きな強みとなり、完全復活ならば打倒松田の筆頭に挙げられるだろう。
MGCでチームメイトの安藤、福士を抑えて6位に入った一山も注目のひとりだ。初マラソンとなった昨年3月の東京マラソンでは、2時間24分33秒をマークし日本人女子トップでゴール。30キロまでは2時間21分台を狙えるペースだった。MGCでは粘りの走りを見せ6位に食い込み、成長ぶりを見せた。ワコール勢にとって福士がレースに出場すれば、精神的な支えとなるだろう。
2時間22分48秒の自己記録を持つ前田も代表入りを狙うひとり。前田は2015年の名古屋ウィメンズで日本人トップの2位に入り自己記録をマークした。昨年の名古屋で2時間25分25秒の10位に入り、MGC出場権を獲得。だが、右太ももの負傷によりMGCを欠場し、代表選考の最終レースとなる名古屋への出場が濃厚とみられ、同僚・松田の活躍に刺激を受けているだろう。
大阪国際では、長距離界のエース新谷仁美(積水化学)らがペースメーカーを務め、選手らをうまくペースに乗せたことで好記録が生まれた。春先に行われる名古屋ではここ近年、レース時の気温が高くなることがあり、レースに影響を及ぼす可能性もある。気象条件などの不確定要素を含めての代表選考ではあるが、松田の2時間21分47秒が出場選手にいかに立ちはだかるのか。注目が集まる。