阪神の守屋功輝投手(26)が妻を殴ってけがを負わせたとして、兵庫県警が傷害容疑で書類送検した。2020年1月23日、デイリースポーツが報じた。書類送検は1月20日付けだという。
キャンプインを直前に控え、今シーズンに大きな期待がかかる中継ぎが起こした騒動に阪神が大きく揺れている。
MLBでは選手のDV問題が深刻化
騒動の発端は1月22日に文春オンラインが掲載した記事によるもの。記事では守屋が妻に対してドメスティックバイオレンス(DV)行為をしたとしている。阪神球団は守屋の妻への暴力行為などに関する記事の内容を全面的に否定しており、デイリースポーツの報道によれば、2月1日から始まる春季キャンプへの参加には支障がないという。
日本の野球界では選手が家族や恋人にDV行為をはらたく事件はほとんど聞かれないが、海の向こうのMLBでは選手によるDVが深刻化している。最近では、ヤンキースのドミンゴ・ヘルマン投手が2019年9月にDV規定に違反したとして、MLB機構はヘルマン投手に出場停止処分を科すことを発表した。
米メディアによると、MLBはヘルマン投手に81試合の出場停止処分を科したという。ヘルマンはDV規定違反の容疑で2019年9月19日に休職リストに入っており、出場停止期間は同日までさかのぼって計算されるため、2020年シーズンは開幕から63試合、出場停止となる。
厳罰も受け止めは「当然」
MLBの元球団職員は「メジャーリーグは選手のDVに対して非常に厳しく取り締まります。家庭内の暴力はもちろん、選手が恋人に対して暴力をふるった場合も厳しく対処します。ヘルマン投手のDV行為は衝撃でしたが、メジャー機構が下した処分は当然のものと受け入れられています」と話した。
ヘルマン投手は昨シーズン、先発ローテーションの一角として18勝を挙げ、戦線離脱はチームとして大打撃となるが、ヤンキースは「どのような形であれDVは我々の社会におけるあらゆる面に影響を及ぼす非常に深刻な問題です」と声明を発表し、MLB機構が下した処分を支持することを表明している。
守屋は昨シーズン、中継ぎとしてフル回転し自身最多の57試合に登板し、2勝2敗7ホールドの成績を残した。中継ぎの核として活躍したピアース・ジョンソン投手、ラファエル・ドリス投手が昨シーズン限りで退団したため、守屋は中継ぎの貴重な戦力として期待されている。