佐賀県内の書店員がツイッターで、「Amazonには絶対負けない」と店内で飾り付けたディスプレイの写真を投稿したところ、その是非を巡って論議になっている。
ジンベイザメや大きなタコを始め、様々な「水の生物」の絵が掲げられたポップの下に、子供向けとみられる本が並ぶ。
強気の一方で、「もうこういうの求められてないの?」
その横には、アマゾン奥地を探検したメンバーの帰国後の異変を描いた貴志祐介さんの小説『天使の囀り』をポップで紹介したコーナーがあり、こちらは大人向きらしい。
書店員の女性(40)は、「ほんまくらぶ.com」のアカウント(@honyanohomma)で2020年1月13日、こんなディスプレイの写真を投稿した。このほかに、19年の本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんのフェアとして飾り付けたディスプレイの写真など2枚をアップした。
その一方で、書店員は、複雑な思いをツイッターにつづった。
「Amazonには絶対負けないと思ってるんだけどなぁ...もしかして、もうこういうの求められてないの?読んでみたいって、心を動かされないの...?」
このツイートは、賛否の意見が相次いで反響を呼び、「いいね」が1万件以上も付いている。
「こういうのがあるから通ってしまうんだよなぁ」「平積みに発見がある」「負けない気概を持って続けてくれればいい」。書店員に好意的な声も続々寄せられたが、一方で、こうしたポップに否定的な意見も、ネット上で相次いだ。
「装飾がくどい」「押し付けがましく感じる」「本が脇役?みたい」「売り上げランキング順の棚があれば充分」といったものだ。中には、「まだアマゾンを本屋の対抗だと思っているんだ?」「頑張る方向性が間違ってる」といった指摘もあった。