返信しないと入団させられる?地元本部は否定
この手紙、書かれているように返信しなければならないのだろうか。総務省消防庁の担当者に聞いてみると、「消防庁から出したものではなく、回答する立場にありません。加入促進については、消防庁から事あるごとにお願いはしていますが、具体的な勧誘活動の指示をすることはありません」との答えだった。
手紙を受け取った男性の居住地域を管轄する市消防本部にも、手紙の文面を伝えながら問い合わせた。担当者は、次のように認識を示した。
「詳細な文面までは把握していませんが、各消防団・分団の事務局や団長・分団長名を記載した正式な文書で、そうした手紙が送られていることは承知しています。中には、ご協力いただいている自治会の会長名を書いたものもあり、正規の勧誘の目的で出していると聞いています。
消防本部から各消防団には、団員を確保していただきたいとお願いしていますが、勧誘方法に関して詳しい指示はしていません。この手紙については、受け取った方がどう感じるかは様々だと思いますが、ひとつの勧誘方法だと思います。ほかにも、チラシを配ったり、直接訪問したりと様々な方法をとっています」
一方、手紙に返信しなければならないかどうかについては「そこまでの強制力はありません」と話す。
「やむを得ず出席できない方、代理を立てることができない方も、その旨はできれば連絡いただくなどしていただければと思います。ただ、手紙に返信しなかったからといって、ご本人の意思によらず入団が決まったり、消防団に関わらされたりすることにはなりません。あくまでご本人の届出がないと、入団して消防団員として活動することはできませんし、それなしに活動するようなことがあっては問題です」
「選考会」と書いてあるのは、「最低限の活動ができる健康状態かを確認する程度のもの」だとしている。