「スマートフォン等」が「コンピューターゲーム」に限定された箇所も
上記内容に関係した20日素案での主な変更点は、
(改1)上記(1)の制限対象について、「スマートフォン等」の部分を「コンピューターゲーム」に限定(「1日60分以内」の制限項目に対して)。
(改2)上記(2)について、10日素案では「記載された制限内容(1日60分以内など)=(子どもに順守させる)ルール」と読める文章だったが、20日素案では「(記載された制限内容を)基準とする」との表現が加わり、ワンクッションを入れた。さらに、「(順守させる)ルール」は、「前項(保護者が危険性などについて子どもと話し合い、使用に関するルールづくりと見直しを行う)のルール」であると明記した。「前項」の記載は10日素案でも存在していた。
(改3)保護者に対し、「ルールを(子どもに)順守させるものとする」の部分が、「ルールを順守させるよう努めなければならない」と、努力義務に弱めた――
などだった。変わっていない点としては、「スマートフォン等の使用に当たっては、義務教育終了前の子どもについては午後9時までに、(略)使用をやめる」などの項目があった。
県議会としては、世界保健機関(WHO)が2019年5月、ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を国際疾病として正式に認定したことなどを受け、同年9月から対策条例の制定に関する議論を委員会で続けてきた。今回の20日素案では、条例制定の目的について「ネット・ゲーム依存症対策を総合的かつ計画的に推進し、もって次代を担う子どもたちの健やかな成長と、県民が健全に暮らせる社会の実現に寄与すること」を挙げている。また、先に触れた県への意見メールでは、「子どものためにも、一定の歯止めをかけた方が良い」といった賛成派の声もあったという。
一方、ネット上では「行政が規制する」ことへの反発は強く、今回の修正を経た20日素案の内容が報じられたあとも、ツイッターには「ほとんど変わってない」などと批判が寄せられている。