AKSからの「独立」も追い風に? リクアワ躍進HKT48、その新体制は

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   AKB48グループを運営しているAKSは2020年1月20日、運営している国内3グループ(AKB48(東京)、HKT48(福岡)、NGT48(新潟))について、新会社を立ち上げて独立させると発表した。

   この発表の直前まで、ファンの投票でAKB48グループの楽曲を選んでランキング形式で発表する恒例のコンサート「AKB48グループリクエストアワーセットリストベスト50」(リクアワ)が行われていた。ベスト10のうち1位を含む4曲をHKT48の楽曲が占め、19年よりも大幅にランクイン数を伸ばした。新会社設立はHKT48にとって追い風になるのか。

  • 「リクアワ」ではHKT48の「ロマンティック病」が初の1位に輝いた
    「リクアワ」ではHKT48の「ロマンティック病」が初の1位に輝いた
  • 1位に抱き合って喜ぶ歌唱メンバー。左から田島芽瑠さん、田中美久さん、松岡はなさん
    1位に抱き合って喜ぶ歌唱メンバー。左から田島芽瑠さん、田中美久さん、松岡はなさん
  • HKT48の4期生による「さくらんぼを結べるか?」(5位)
    HKT48の4期生による「さくらんぼを結べるか?」(5位)
  • HKT48の2期生による「僕らのStand By Me」(7位)。写真右から2番目はSKE48に移籍した谷真理佳さん。元々はHKT48の2期生で、14年に移籍した
    HKT48の2期生による「僕らのStand By Me」(7位)。写真右から2番目はSKE48に移籍した谷真理佳さん。元々はHKT48の2期生で、14年に移籍した
  • HKT48の高身長メンバーのユニット「Chou」(シュー)による「パッションフルーツの秘密」(9位)
    HKT48の高身長メンバーのユニット「Chou」(シュー)による「パッションフルーツの秘密」(9位)
  • 各グループのシングル表題曲で最も順位が高かったのが「恋するフォーチュンクッキー」の11位だった。田中美久さんが指原莉乃さんの衣装を着てセンターを務めた
    各グループのシングル表題曲で最も順位が高かったのが「恋するフォーチュンクッキー」の11位だった。田中美久さんが指原莉乃さんの衣装を着てセンターを務めた
  • 「リクアワ」ではHKT48の「ロマンティック病」が初の1位に輝いた
  • 1位に抱き合って喜ぶ歌唱メンバー。左から田島芽瑠さん、田中美久さん、松岡はなさん
  • HKT48の4期生による「さくらんぼを結べるか?」(5位)
  • HKT48の2期生による「僕らのStand By Me」(7位)。写真右から2番目はSKE48に移籍した谷真理佳さん。元々はHKT48の2期生で、14年に移籍した
  • HKT48の高身長メンバーのユニット「Chou」(シュー)による「パッションフルーツの秘密」(9位)
  • 各グループのシングル表題曲で最も順位が高かったのが「恋するフォーチュンクッキー」の11位だった。田中美久さんが指原莉乃さんの衣装を着てセンターを務めた

田中美久は指原莉乃の衣装で「恋チュン」センター

   例年の「リクアワ」は、ファンクラブやアプリ、有料メール、動画配信サービスなどの会員が1票ずつ投票できるのに加えて、CDにつく投票券でも投票できた。だが、20年はCDの投票券で投票する仕組みがなくなり、一人が簡単に大量の票を投じるにはハードルが上がったという経緯がある。投票はAKB48グループの1246曲を対象に行われた。

   そういった中で、田中美久さん(18)をセンターに、田島芽瑠さん(20)、松岡はなさん(20)による「ロマンティック病」が19年の2位からランクアップして1位になったのを筆頭に、4期生による「サクランボを結べるか?」(5位)、2期生による「僕らのStand By Me」(7位)、高身長メンバーのユニット「Chou」(シュー)による「パッションフルーツの秘密」(9位)の、国内グループとしては最も多い4曲がベスト10入り。HKTの楽曲が1位になったのは「リクアワ」では初めてだ。

   各グループのシングル表題曲で最も順位が高かったのは「恋するフォーチュンクッキー」の11位。田中さんが指原莉乃さん(27=19年卒業)の衣装を着てセンターを務めた。

「AKB48グループで、HKTよかった」とあいさつした直後に...

   1位になった「ロマンティック病」は、17年のHKT48のシングル「キスは待つしかないのでしょうか?」に収録されている楽曲だ。「リクアワ」では、最後に田中さんが

「こうやって、あまり知られていない曲だと思うんですけど、AKB48グループのファンの皆さんが、すごく暖かく盛り上げてくださって、本当にAKB48グループで、HKTよかったなと思います!」

などとあいさつ。AKB48グループ内で活動できることに対する感謝を口にしたが、運営体制をめぐる大きな変更が発表されたのは、この直後だった。

   AKSの発表によると、3グループの運営は、それぞれ3~4月に立ち上げる「株式会社AKB(仮)」「株式会社HKT(仮)」「株式会社NGT(仮)」が担う。「経営・運営体制の強化、効率化」が目的で、AKSは社名を「Vernalossom」(ヴァーナロッサム)に変更して海外事業に注力する。

   なお、SKE48(名古屋)、NMB48(大阪)、STU48(瀬戸内)については、すでにAKS以外の会社が運営している。

   HKT48の広報担当者によると、新会社の最終的な株主は決定していないが「現AKSの子会社では無く、独立した会社となる予定」。AKSの持ち株比率は50%未満になるとみられる。

「福岡をはじめ、九州の皆様、行政、企業、メディアの皆様との連携を」

   代表取締役には、現AKS執行役員で、エイベックス出身の前田治昌氏がつく。SKE48の所属レーベルがエイベックスという縁もあり、エイベックス在籍時からAKSとは関わりがあったという。新会社設立では「マネジメントのみならず、経営面・事業面の強化」が大きなテーマで、前田氏のデジタルビジネス、マーチャンダイジング、音楽配信などの経験も踏まえて起用が決まったという。

   20年春に専用劇場が開設され、指原さんが新公演「いま、月は満ちる」を書き下ろすなど、HKT48には大きなイベントが相次いで控える。そういった中での運営体制の変更だが、尾崎充劇場支配人をはじめとするスタッフについては、

「原則として新会社に転籍予定となりますが、個人面談等を行い、本人の希望や意志確認を行う予定です」

と説明。HKT48に訪れる変化については、

「地域の創生や経済の発展に寄与させて頂く為に、福岡をはじめ、九州の皆様、行政、企業、メディアの皆様との連携を一層深めさせさせて頂きたいと考えております」

としている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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