「全然説明責任を果たしていません!」の声も
こうした3議員の言動に対し、ツイッターでは、「説明責任はどうするのか?」「全然説明責任を果たしていません!」と反発する声が出ている。また、3議員が言及した「捜査への支障や影響」という理由付けに対しても、「(捜査に、ではなく)自分の立場に支障があるので~と受取れる」といった皮肉が相次いでいる。
「捜査への支障」論については、元検事からも疑問の声が寄せられている。
20日昼の情報番組「ひるおび!」(TBS系)で、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、3議員に関するコーナーの中で、
「『捜査の支障』と言っているのは、単なる弁解です」
と断じた。自身の経験も踏まえ、捜査側としては、当人が疑惑を認めても否定しても、「捜査に悪いことはない」として、説明を行わないことは国会議員として、
「説明責任を国民に負っていることを忘れてしまっている、失念してしまっている」
と指摘した。
また、20日朝の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)では、15日にあった河井夫妻会見での「捜査への支障、捜査への妨げ」という、説明をしない理由付けに対し、パネルで元検事の大澤孝征弁護士の見解を紹介。議員らが何を話しても捜査に支障はなく、検察は「粛々と」捜査をするとして、「しゃべられて困るなら身柄を拘束している」と指摘していた。
もっとも、日本では自身に不利益な供述を強要されない権利が保証されている。先に触れた「ひるおび!」で出演陣らが、3議員が説明を行わないのは「捜査に支障」が出るからではなく、自身が刑事責任を問われる可能性が出てくるからではないか、といった見立てを披露し合っていた際、元裁判官の八代英輝弁護士は、
「そういえばいいでしょ。『捜査に支障がある』とか言うから...」
「自己負罪拒否特権があるんだから、『刑事的責任を問われる可能性がある事項ですので、この点については回答を控えさせて頂きたい』と言えばいいんですよ」
と、「捜査への支障」を説明しない理由に挙げることへの違和感を表明していた。
河井夫妻は15日、菅原前経産相は20日のそれぞれの会見で、自民離党や議員辞職の考えはないと述べている。