イラン系アメリカ人の複雑な視線
イラン系アメリカ人で外交政策専門家のナジー・モイニアンさんは、「イラン国民には親米派も多い。彼らに力を与えることが現状のジレンマから抜け出す答えだと、トランプ大統領はよくわかっている。イラン国民に手を差し伸べたことは、称賛に値する」とFOXニュースで評価している。
ニューヨークで2年前の春に私が知り合ったイラン系アメリカ人男性(60代)は、「ソレイマニ殺害を批判する民主党支持者たちは、腐敗した政権やテロリストを支持するというのか。イラン国民にとって、大きなチャンスがやってきた。自由と民主主義を勝ち取るために立ち上がったんだ」と興奮を隠さない。
一方で、「火を付けたのはトランプ自身だ。私たちをずっと支持してきたのなら、なぜ『イラン核合意』から一方的に離脱し、経済制裁を加え続けたのか」と憤りの声もある。
「共和党も民主党も、大統領戦のためにイランを利用しているだけ」と米国内の反応を冷ややかに見ているイラン系アメリカ人も少なくない。