シンプルなデザインが増えつつある
ツイッターを見ると、番号と有効期限、セキュリティコードが、ひとつの面に集約されている事への懸念も多々ある。従来の券面では、表と裏をそれぞれ見る手間があった。善人の「便利」は、悪人も同じ。一目で把握できるようになると、かえって悪用される危険性が高まるのではないかとの声だ。一方で、新デザインであれば、親指1本でも3つの情報を大部分隠せそうだ。このあたりの評価は、人によって変わるだろう。
このところ、新規発行カードが続々と、シンプルなデザインを打ち出している。代表例が19年夏に登場した「Apple Card」(日本未上陸)だ。アップルのロゴマーク(リンゴ)と氏名、ICチップと、券面の情報は最小限にとどめられている。
国内でも同様に、決済サービスKyash(キャッシュ)が20年初頭に発行予定のプリペイドカードが「表面にカード番号が記載されていないデザイン」を売りにしている。また、LINE Payが発行予定のクレジットカード「Visa LINE Payカード(東京2020オリンピックエンブレムデザイン)」も、19年10月時点でのデザインイメージは、非常にシンプルなものになっている。
これらのイメージ画像を見ると、デザインよりもサービスで勝負といった気概を感じる。SMCCはこのカードを通して、「新しいスタンダード」を提案するという。業界大手の提案に、ライバル各社はどう反応するのだろう。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)