アイドル界、変わる「客層」と「作法」 ジャンプ禁止・撮影解禁のハロプロが目指すものは

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集客のため「撮影OK」は少なくない

   もう一つの新方針、アイドルのライブやイベントでの「撮影解禁」は珍しいことではない。そのパイオニアの1つが「わーすた」で、スマホでの動画・写真撮影は基本的にどんなイベントでも可能。グループ名の「わーすた」は海外のアーティストの「ワールドスタンダード」を意識して命名されていて、撮影OKも海外のトレンドに沿ったもの。

   =LOVE(イコールラブ)に至っては、一眼レフで撮影できる「カメコ席」を設け、プロ顔負けの写真をネットにアップすることも習慣化している。逆にスマホ・携帯での撮影は禁止で、アイドルの美しい一瞬を切り取った写真で集客を狙っているといえる。その他、AKBグループの劇場公演など、撮影可能タイムを設けたりしているアイドルグループが少なくない。毎年恒例のアイドルフェス、TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)では、2019年には70以上のアイドルのステージがスマホ撮影解禁になっていた。

   スマホの普及で一般ファンでも写真撮影が容易になり、ネットでの写真の共有・拡散にメリットを見出しているのが現代のアイドル界のトレンド。むしろハロプロの方が追随し撮影しやすい環境づくり、またトラブル抑止のためにジャンプの全面禁止という措置をとったと言える。

   ハロコンではまだ「ジャンプして退場客が出た」と報告する観客のツイートもある一方、撮影写真をアップロードしてファン同士で共有・拡散するのが習慣化しつつある。もっとも、ハロプロは19年末の撮影解禁時に「設定したハッシュタグをつけてアップしていただければと思います」とアピールしていたものの、ハロコンではハッシュタグが作られることもなく、ファン以外への認知度が上がっているかは微妙なところである。

   アイドルカルチャーの「大衆化」と撮影環境の進歩で、アイドル現場のルールも変動しつつあるようだ。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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