横綱白鵬を休場に追い込んだ「蜂窩織炎」 どんな症状?原因は?医師に聞いてみた

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   2020年1月15日、令和初となる大相撲初場所(4日目、東京・両国国技館)で、横綱白鵬が休場を発表した。日本相撲協会によると「腰部挫傷、右踵部裂傷蜂窩織炎(ほうかしきえん)により約2週間の加療を要する」というものだった。

   体を張って相撲を取る力士が「腰部挫傷」になることは理解できる。でも「蜂窩織炎」って何? ケガ? 病気なの?? 疑問に思ったJ-CASTニュース編集部は、皮膚科専門の自由通り皮ふ科(東京・目黒区)松岡麻紀子院長に話を聞いた。

  • 「蜂窩織炎」について説明する自由通り皮ふ科・松岡麻紀子院長
    「蜂窩織炎」について説明する自由通り皮ふ科・松岡麻紀子院長
  • 「蜂窩織炎」について説明する自由通り皮ふ科・松岡麻紀子院長

傷口から菌が入って化膿する

   「蜂窩織炎」と書いて「ほうかしきえん」と読む。普通に生きていれば、滅多にお目にかかることのない単語かもしれない。広辞苑第7版によると「皮下および深部の密度の粗な結合組織中に起こる急性の化膿性炎症」とあった。どうやらケガではなく、菌に感染する病気らしい。では、どうやって感染し、発症するのか?

「感染は足からが多いですが、他の部位からというルートもあります。小さな擦り傷や水虫、掻きむしった跡などから菌が入るもので、足から入った場合は下肢(膝下の部分)が腫れて硬くなり、強い痛みや高熱、寒気などの症状が起こります」(松岡院長)

   筆者もスポーツ取材を20年以上やってきたが、特に力士が「蜂窩織炎」になっていた印象があった。

「そうですね。力士は裸足の時間が長いでしょうし、擦り傷も多いでしょうから。足から感染する可能性は十分、考えられます」

   治癒するためには、抗生剤を投与し、清潔かつ安静にしていることが重要だという。だが、人から人へ感染することはないのだそうだ。

   力士ばかりに目が向いていたが、裸足で生活している国の人々は蜂窩織炎になるのか? 松岡先生によると、

「同じような感染ルートは十分、考えられますし、実際にそういった報告も聞いています。重篤な場合は、死に至る可能性もゼロではないので、早期治療が重要です」

とのこと。あれっ? と思った方は、皮膚科などの早期受診が大事だという。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)

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