サービスの「深化」で生き残り図る各社
統計企業・マイボイスコムが国内の1万人を対象にした調査では、仮想通貨の保有率はわずか2.2%。ビットコインのオプション取引を2020年1月13日に開始したデリバティブ取引所CMEが存在する米国など海外の市場とは対照的に、日本では投資資金を市場に流入させ、機関投資家を含むユーザーの刺激を促す仕組みが少ないのが実情だ。
ただ、光明が無い訳ではない。国内仮想通貨取引所コインチェックは1月9日、世界初となる仮想通貨リスクのステーキングサービス(編注:仮想通貨の保有でリターンが得られるサービス)を開始。外資系のフォビジャパンは昨年末に、東海東京フィナンシャル・ホールディングスと提携し、投資家に代わって仮想通貨を管理・保管するカストディサービスを展開することを計画している。市場環境が激変する中、サービスを深化させていくことでしか、打開策が見出せない――。取引所の事業展開からはそうした意図が読み取れそうだ。
(ライター 小村海)