「ハリルの時より時間はある」との指摘も
それでも東京五輪を半年後に控えた今、ネット上では「横内昭展氏を希望。彼は森保が指揮を取らなかった間にこの世代で結果を残している」「トゥーロン横内監督代行で結果よかったんだから森保はもういいよ」と、目に見える「結果」を残してきたのは横内氏だとして推す声が少なくない。また、「森保解任で、ブラジル遠征でブラジル撃破という結果を出した、当時代行監督の横内昭展氏でオリンピックは行けば、今よりは強いだろうね。ハリルの時より時間はある」と皮肉めいた指摘も。
A代表では18年4月、ロシアW杯を2か月後に控えたタイミングで、日本サッカー協会(JFA)が当時のバヒド・ハリルホジッチ監督を突如解任。ハリルホジッチ氏を最も近くで支えてきた西野朗・技術委員長(当時)を監督に就任させる異例の決断をした。JFAの田嶋幸三会長は「1%2%でもW杯で勝つ可能性を追い求めたい。そのためにこの結論に至った」とし「新監督は内部からの昇格しかないと考えた」と監督人事の背景を語っていた。この解任劇については今なお議論があるが、勝利が求められる自国開催の東京五輪に向けては果たしてどう出るだろうか。
田嶋会長はU-23選手権後に森保監督、関塚隆技術委員長らと話し合う予定だが、「基本的には監督をサポートしていくことが前提にある」と続投させる意向のようだ。代表チームに拘束力のある3月の国際Aマッチデーには、A代表のW杯アジア2次予選と、五輪代表の親善試合がまたも重複する。兼任監督続投であれば、森保監督がどちらに帯同するかにも注目が集まる。
何より、消化試合となった15日のU-23選手権最終戦のカタール戦の結果と内容は、今後の監督人事に向けて試金石となりそうだ。カタールといえば、A代表だが19年1~2月のアジア杯決勝で1-3の敗戦を喫した相手として記憶に新しい。ネット上では「次のカタール戦に森保監督の進退がかかると予想」「世論を敵に回したら、サッカー協会もオリンピック前に森保監督の実力テストを実施せざるを得なくなるだろう。そうなる前にカタール戦で少しでも希望を見せられるかどうか」といった声があがっている。