親善試合でブラジル代表を破る快挙
森保監督がA代表を指揮する間、兼任する五輪代表は横内氏が監督代行を務めて率いている。優秀なブレーン的存在としてチーム作りに大きく関わっており、森保氏がサンフレッチェ広島監督だった時代もコーチとして支えた、厚い信頼を置かれる間柄だ。
U-23代表で戦う19年6月の第47回トゥーロン国際大会は、同時期に森保監督がA代表で南米選手権(コパ・アメリカ)に臨む日程となったため、横内氏が代行した。3連覇中のイングランドを2-1で破るなどしてGLを突破し、準決勝でメキシコに勝って決勝進出。決勝ではブラジル相手に1-1からPK戦の末敗れたものの、準優勝の結果を収めた。
ブラジルとは横内監督代行のもと、19年10月にもアウェーでの親善試合で対戦したが、この時は1点先制されながら3-2で逆転勝利する快挙。失点はいずれもPKによるもので、試合後にブラジル代表のアンドレ・ジャルディン監督は「現時点で五輪出場チームの中で最高レベル」と日本を称賛していた。
もちろんこれらの大会・試合と、森保監督率いる開催中のAFC U-23選手権では、状況が異なるため、安易な比較はできない。今大会は東京五輪予選を兼ねており、出場が決まっている日本をのぞく上位3チームが五輪に出場できる関係で、試合に臨む姿勢が異なっていたことは、敗れたシリア戦に出場したメンバーも反省を口にしていた。主力を担ってきた海外組も若干ながら異なり、今大会はMF食野亮太郎(21=ハーツ/スコットランド)しか招集できていない。