昭和電工が「強気」の理由 日立化成の買収で受ける「恩恵」

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規模としては「まだまだ」

   一方、日本触媒と三洋化成工業は2020年10月に経営統合して、持ち株会社の名称は「シンフォミクス」となる。紙おむつに使用される高吸水性樹脂などの化学製品について、両社で技術の融合や生産体制の見直しを進め、経営統合から2年後をめどに両社が持ち株会社と合併する予定だ。

   もっとも、これらの統合も、規模としてはまだまだだ。日本触媒と三洋化成工業の年間売上高を単純合算しても5000億円規模、昭和電工+日立化成でさえ1兆6000億円規模であり、世界の化学メーカーと互角に競えるとされる3兆円規模には到底及ばない。日本勢で3兆円に届いているのは三菱ケミカルホールディングス(HD、2020年3月期3.7兆円の見通し)だけだ。

   その三菱ケミカルHDは2019年11月、約56%を出資する上場子会社の田辺三菱製薬の完全子会社化を決めた。これに次ぐ規模の住友化学(同2.3兆円)、旭化成(同2.2兆円)、信越化学工業(同1.5兆円)などが、どういった手を打ってくるか、業界が注目している。

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